− 肖像画裏面記載事項の紹介 −
渡辺由太郎肖像画
1912年頃 82.0×75.0p
故野口 薫氏談 (糠田観音堂:平成14年10月14日) 渡辺氏より肖像画の作成依頼を受けた敬助は、東京のアトリエに同行し4,5日宿泊させた。その間、渡辺氏を文明開化華やかな町へ連れ出し、電車に乗せて戸惑わせたり、顔を横に向かせたり、正面から凝視したりして、困惑させた。 『背後に潜む真実の動き』を捉えることを芸術観とした、肖像画家・柳敬助の心象が推察できる話である。 このような行動は、柳文治郎氏の妻・雪子さんも、柳敬助集『心に生きる父の絵』で紹介している。 |
個人蔵