千葉・浦安市は8月25日、新学期にすべての市立幼稚園と同小学校低学年の教室へ扇風機を緊急設置する方針を明らかにした。市立幼稚園15園の全教室、小学校14校の1〜3年生の全教室と特別教室を加えた143教室に、壁かけ型扇風機をそれぞれ4台設置する。合計880台で、購入費は1000万円。クーラー設置についても検討したが、予算が膨大なため見送った。また、体力があるとの理由で小学校高学年が、外での体育祭の練習が多いために中学生がそれぞれ対象外となったが、2005年度には全教室へ設置する方針。市長は「もはや精神論でどうこうできる暑さではなく、限界を超えている」としている。
千葉市は2004年度から、全小・中・養護学校の計177校で、普通教室に2台ずつ4600台ほど扇風機を設置した。全市的に教室内に扇風機を取り付けるのは政令市では初。市は2004年度予算で4600万円を計上した。
宮崎・野尻町は6月、町内の全小、中学校5校の71教室すべての天井に大型扇風機を設置した。教室の広さに応じて、天井に1〜3ヵ所ずつ、計157台取り付けた。費用は861万円。
徳島県立高校4校は7月から、普通教室にエアコンを設置した。PTAや同窓会が設備を購入またはリース契約し、県の許可を得て学校に設置する仕組み。保護者の負担は学校により異なり、月500〜700円で検討されている。
同様にPTAが費用負担するという条件で、高知県や広島県などでも、県立学校にクーラーを設置することを認めている。
東京・武蔵野市は2003年7月から、市立南保育園で3歳児以上の幼児保育室に冷房設備をあえて設置しない「脱冷房」の試みを実施。@地下水を屋上に散水するA園児が水遊びできるよう井戸を掘るB窓に日よけを設置するなど自然な涼環境を作り、夏を乗り切ることを決めた。改修費用は2350万円。ただし、園児の体温を1日3回測定するなど、健康状態をチェックする手引書も用意した。2004年度は東保育園、境南保育園を中心に改修工事を行うため、4600万円を予算計上した。(田中潤)
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