京都・精華町は1月7日、2004年度から町内3中学で2学期制を導入すると発表した。府内では、京都市の56小中学校や京北町の周山中学校で導入されている。
高松市は12月25日、2004年度から幼稚園と小中学校の全校で2学期制の導入を決めた。県内では丸亀市に次いで2番目。
千葉・野田市は12月24日、2004年度から全市立小中学校で2学期制を導入する方針を固めた。県内では、千葉市が2003年度に8校で試験的に実施し、2004年度からは市内全小中学校で実施することとなっている。
神奈川・平塚市は12月18日、2005年度から全43小中学校で2学期制を導入する方針を決めた。同市は2003年度、7小中学校で2学期制を導入し、この研究成果を踏まえて2005年度の全校導入を決定。2004年度は「移行期間」と位置付け、33小中校で試行する。県内では、横浜市が2004年度から全校での導入を目指し、大井町は2005年度から全小学校で導入の方針。
そのほか、郡全体で2学期制を採用しているところもある。群馬・箕郷町、群馬町、倉渕村は、群馬郡3町村の全小中学校で、2004年度から2学期制を導入する。同郡内の榛名町が2003年度に、2学期制に移行したことを受けて、メリットが大きいと判断した。
このように、全国で2学期制を制度化する自治体は増えている。2学期制は1年度を前期と後期の2つに分ける方式。3学期制と比べて@始業式や終業式、定期テストの回数が減り、時間のゆとりが生まれるA総合的な学習など継続的に続ける学習に取り組みやすいなどのメリットがある。
文部科学省の調べによると、2003年5月時点で、2学期制など3学期制以外の学期区分を採用している公立学校数は小学校が525校(公立学校全体の2.3%)、中学校が312校(同3%)。学校が2学期制を採用できるよう学校管理規則を改正している自治体は190、検討中の自治体は175だった。仙台市、宮崎市、金沢市などで全面実施を含め35都道府県120市町村区で試行中。
ただし、デメリットとして、@通知表の回数が減ることに、保護者が不安を抱いているA3学期制を基準にした体育や文化関係の年間行事編成などの問題が指摘されている。
2学期制以外にも4学期制を導入する学校もある。山形・高畠町の県立高畠高校は、2004年度から普通科から総合学科に改編するのに合わせて、4学期制を導入する。学期は3ヵ月ごとで、「春学期」など季節の名をあててテストやリポートを学期ごとに実施。短期集中型としてメリハリを持たせ、中だるみの防止、きめ細かい学習指導、基礎学力の定着を図る。海外の姉妹校へ留学などの交流や外部講師の依頼が容易になるというメリットもある。県内では、全日制51高校のうち13校が2学期制を実施しており、2004年度から4高校がさらに増える。4学期制は県内初の試みとなる。(田中潤) |