店の管理ではなく「SOK(綜合警備保障)」が管理・運用しているからだ。セブン-イレブンでは、店内に「アイワイバンク」のATM(自動支払機)を置いた際に、同社にカメラ設置を委託、管理・運用まで一括任せる方式をとることにした。
市民団体「監視社会を拒否する会」は昨年12月6日、セブン-イレブンに対して公開質問状を送った。「ドーム型カメラ」に関するセブン-イレブン側の回答(12月24日)は「あくまで防犯の目的で設置した。決して監視することが目的で設置したものではなく、防犯カメラの正常な作動を妨げられないようにするために、カバーの付いたカメラを採用した」とのことであった。
だが、「SOK」のホームページをみると、この見解は鵜呑みにできない。「ドーム型カメラ」についての商品説明に「シークレットカメラ」「それと知らずに、がっちりガード」などと宣伝されているのだ。
「防犯カメラ」の目的はカメラ設置をアナウンスすることで犯罪を未然に防ぐことだとすれば、セブン-イレブンに設置されている「ドーム型カメラ」はカメラの存在に気づかせないタイプだ。そうなると、宣伝文句にある通り「それと知れず」「シークレット」に撮影しているわけで、「隠しカメラ」の性格が強い。
同団体の調査によると、中野区内7社51店舗のコンビニエンスストアのうち、「ドーム型カメラ」を設置しているのはセブン-イレブンだけだった。51店舗の半分以上が、「防犯カメラ」が作動中であることを告知していなかった。
店が管理している「筒型カメラ」の場合は、警察からの捜査資料提出依頼に対して、その店舗で起きた事件捜査のみに限って映像を提出するという一応のルールがある。ところが、SOKが管理・運用している「ドーム型カメラ」の映像が何に利用されているかは、まったくわからない。
いずれにせよ、「防犯カメラ」は利用者に告知するのが当然だろう。「盗撮」と疑われるようなやり方は好ましくない。
「綜合警備保障株式会社」のURL: http://www.sok.co.jp/ 「シークレットカメラ」のURL:
http://e-shop.sok.co.jp/corporate/camera_system/secret.html (田中潤) |