昭和五十年八月四日

市指定文化財

千体地蔵尊

 
 総数約1000躯を数え、像高は臼座形式の台座を含めて12.5
 センチから15センチ位のものが大多数を占め、その間に21.5
 センチ位のものが若干配されている。
 像容は左手で胸前に宝珠をもち、右手は垂下して掌(たなごころ)
 を前に向けるものと錫杖(しゃくじょう)を持つものとがあるが、
 衣文(えもん)の表わし方や彫口など、様式、技法的にはほぼ同一
 のものが認められる。また、内深部に金泥が塗られ、着衣部は素地
 でそこに願主の名を筆で書き込んだものも、みられる。
 江戸時代後期の製作と考えられるが、当時のこの地方における庶民
 信仰の様子をうかがい知ることができる。

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